調査会社の米comScoreによるWeb検索のシェア
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マイクロソフトのテストによる日本語の検索結果の精度
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米国版のLive Searchで「Madonna」を検索したところ
米国版のLive Searchで「Madonna」を検索したところ
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 Web検索の利用者数で他社に差を付けられているマイクロソフトが、機能強化によるシェア奪取に本腰を入れ始めた。マイクロソフトは2007年10月17日、Web検索サービス「Live Search」の説明会を開催。9月末から提供開始した検索機能の強化点と検索サービスの最新事情を紹介した。

 9月末の機能強化では、特に検索の精度を高めた。従来、検索の際にデータの抽出を判断する内部システムは、世界各国で同じだったが、日本語に特化したものに作り直したという。例えば「おにやんま」と検索したときに「おかやま」に関連した情報が表示されるといった、単語の区切りミスは少なくなった。検索に備えてあらかじめ集めておくインデックスデータも従来の4倍にした。データ量を増やしても、処理スピードが落ちないようにサーバーを強化しているという。

 こうした改良により、他社と比べた検索精度は「1番です、といえる数字ではないが、並んできた」(マイクロソフトディベロップメント GPD開発統括部 中島浩之プログラムマネージャ)。同社が複数人による評価テストを実施したところ、日本語検索においては、GoogleよりもLive Searchのほうが若干精度が高いという結果になった。Googleの検索結果ではオフィシャルサイトよりもウィキペディアやYouTubeへのリンクが上位に位置することが多い。こうした点が審査員の評価に影響したという。

 米国向けの「Live Search」ではエンターテインメント、地域情報、商品、健康というカテゴリーについて検索機能を強化した。エンターテインメントの例では、「Madonna」など有名人を検索すると特定のメニューが現れ、そのメニューで「xRANK」をクリックすると、その人物が有名人の中でどの程度検索されているのかをランキング表示する。「Video」を選ぶと動画のサムネイルが現れ、マウスのポインターを合わせると、動画のプレビューができる。

 地域情報、商品、健康に関する検索でも、検索結果にレビュー記事や評価など関連情報を同時に表示することで、より効率的に情報収集できる仕組みとした。これら米国向けの機能の日本語対応は現状で未定だが、随時追加していくという。