ネオジャパンは，同社のSaaSサービス群「Applitus」のメニューを拡充し，新たなサービス3種類を，10月18日に提供開始した。（1）オンライン・ショップ構築/運営サービス「WideShop」，（2）勤怠管理サービス「DAIM」，（3）アルバイトのシフト（勤務表）を管理する「JobCommunicator」---である。価格は，Applitusの基本料金に加えて，これらのアプリケーションの使用料金が追加でかかる。例えば，WideShopの月額料金は3840円からである。
（1）WideShopは，オンライン・ショップ（ECサイト）を構築/運営するシステムをSaaS形式で提供するサービスである。開発会社はワイドテック。独自ドメインを用いた自前のオンライン・ショップを運営できる。楽天などのモール型サービスによる集客を必要としないユーザー企業に向く。オンライン・ショップのデザインなどは，Web画面を用いたウィザード形式の構築ツールを用いてユーザー企業が自ら設計する。クレジット・カード決済などの機能も設定可能である。
（2）DAIMは，Web型勤怠管理システムのSaaSサービスである。開発会社はキズナジャパン。従業員が勤怠データを入力するための機能と，管理者が勤怠データを管理する機能の両方を提供する。勤怠データはCSV（カンマ区切り）テキストで出力可能であり，他のシステム，例えば勘定奉行や弥生会計といった給与管理システムに勤怠データを引き渡す運用が可能である。
DAIMの主な特徴は2つある。1つは，給与区分や手当項目などの労働条件を柔軟に設定できる点である。月給/日給/時給の違い，深夜手当/残業手当/休日出勤の違いなど，個々のユーザー企業に応じた設定が可能である。もう1つの特徴は，タイム・レコーダへの打刻方法として，Webブラウザによる操作だけでなく，ソニー製非接触型ICカード「FeliCa」などの物理認証を利用できる点である。そのためのミドルウエアの提供や導入サポートも実施する。
（3）JobCommunicatorは，アルバイトのシフトを管理するシステムをSaaS形式で提供するサービスである。開発会社はウェブインパクト。飲食店のチェーン店舗など，複数のアルバイト従事者をシフト表ベースで勤務させている企業に向く。アルバイト従事者が携帯電話で自分のスケジュールを申告入力するための機能と，入力されたスケジュールを基に勤務表を作成/管理する機能で構成する。急な都合で労働力が足りなくなった場合などに，ヘルプとして労働に参加できるかどうかをメールで問い合わせて「Yes/No」を入力/集計/意思決定するといったワークフロー機能も備える。
SaaSサービスを利用するためには，そのインフラとして利用する「ベーシックプラットフォームサービス」の契約が別途必要となる。利用料金は，容量20Gバイトのディスク領域やWeb/メール・サーバー機能を備えて初期費用5万2500円，月額1万5750円。 （1）オンライン・ショップのWideShopは，初期費用が1万円。利用料金は商品最大点数と契約期間に依存する。最も安い場合の例として，商品が300点までで契約期間24カ月の場合，ユーザー企業が期間中に支払う利用金額は合計で9万2160円である。（2）勤怠管理のDAIMは，初期費用が3万1500円，月額が1ユーザーあたり525円。（3）アルバイトのシフトを管理するJobCommunicatorは，初期費用が1万500円，月額が1ユーザーあたり525円である。
なお，今回Applitusに追加した3つのサービスのほかに，ネオジャパンが以前からSaaS形式で提供している業務アプリケーションは，以下の通り。Web型グループウエアの「desknet's」，営業支援の「desknet's SSS」，顧客対応管理の「同CAMS」，企業内ブログの「同Blog」，データ配信の「同Data Exchanger Extra」，受注管理/顧客管理の「同おてがるWeb通販」，メール・システムの「Denbun」，韓国Nurivisionのスパム対策「Opt Plus ASP」---である。
