![]() 写真1●KDDIの秋冬モデル「W56T」(東芝製),「W54S」(ソニー・エリクソン・モバイル・コミュニケーションズ製),「W54SA」(三洋電機製) 米クアルコムの新チップセットを搭載し,音楽機器との連携やガジェット表示機能を持つ。 [画像のクリックで拡大表示] |
秋冬モデルの特徴は,ソニーの音楽機器との連携機能や,携帯の待ち受け画面にサイトの更新情報や電卓機能などを表示できる「au one ガジェット」機能に対応した点。これらの新機能は,米クアルコムの新チップセット「7500」を搭載したW56T,W54S,W54SAが対応する(写真1)。なおこれら3機種は,下り最大3.1Mビット/秒,上り最大1.8Mビット/秒のEV-DO Rev.Aにも対応している。
パソコン無しでオーディオ機器との連携も
![]() 写真2●KDDIの高橋誠取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長(左)とソニーの吉岡浩業務執行役員SVPオーディオ事業本部本部長 [画像のクリックで拡大表示] |
![]() 写真3●ソニーの音楽機器との連携に対応した「LISMO port」 LISMOとソニーの音楽管理ソフト「SonicStage」の機能を統合。著作権管理なども両者で整合を取れるようにしている。 [画像のクリックで拡大表示] |
具体的には,これまで提供してきたauのパソコン向け音楽配信ソフト「LISMO」をソニーの音楽機器に転送可能なバージョン「LISMO port」に機能強化する(写真3)。これによってauの携帯電話でダウンロードした「着うたフル」コンテンツが,パソコンを介してウォークマンなどの音楽再生機器に転送可能になる。
さらにはソニーの音楽配信対応コンポ「ネットジューク」とau携帯電話を直接接続できる機能拡張も行う。パソコンを介さず,au携帯電話でダウンロードしたコンテンツを直接ネットジュークへ転送できるようになる。なおこの機能の利用には,12月に予定しているネットジュークの無償アップグレードが必要になる。
高橋取締役は今回のソニーとの提携について,「我々にとって音楽と言えばソニー。近しい存在でもあったのでまずは発表した」と説明。他のメーカーとの連携については,「ソニーとの連携は決して排他的なものではない。携帯電話と音楽機器との連携は必然的な流れであり,当然,他のメーカーとも連携を広げて行きたい」(高橋取締役)と語った。
有機ELディスプレイ搭載モデルも拡充
秋冬モデルでは従来と同様に,ワンセグ機能搭載機も多くそろえた。ワンセグ対応機は,W56T,W54S,W54SA,W53H,W53Kの5機種。このうち,W56T,W54S,W53Hの3機種は「発色が良い」(KDDI)という有機ELディスプレイを搭載した。9月26日に発表した「INFOBAR 2」を加えると(関連記事),秋冬モデルのワンセグ搭載機は合計6機種となる。
なお今回のラインアップには,auの中でも売れ筋であるシャープとカシオ計算機製の端末が含まれていない。この理由について,同社の長島孝志コンシューマ事業統轄本部 コンシューマ商品企画本部長は「端末メーカーの開発戦略によってこのようになった。カシオ計算機は今回は,共同で端末を開発している日立製作所製のW53Hに専念したのではないか」と説明する。トータルの販売台数への影響については,「影響が無いように販売戦略を考えている」(長島本部長)と語った。
発表会場には新端末が勢ぞろいしたが,新サービスに対応したW56T,W54S,W54SAの3機種はモックアップのみの展示となった。これら新チップセットを搭載した端末は現在開発中で「発売は12月以降になるのではないか」(KDDI)としている。
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■変更履歴 記事掲載当初,ワンセグ対応機を6機種としていましたが,今回発表分では5機種です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。なお,以前発表した「INFOBAR 2」を加えると計6機種となるため,その記述も加えました。 [2007/10/16 19:30] |