写真1 駅名もしくはその一部を入力すると駅の所在地などがサブウインドウに表示される
写真1 駅名もしくはその一部を入力すると駅の所在地などがサブウインドウに表示される
[画像のクリックで拡大表示]

 ジャストシステムは2007年10月16日,Linux用の日本語入力システム「ATOK X3 for Linux」(エイトックエックススリー,以下「ATOK X3」)を同年11月30日に発売すると発表した。ATOK X3は,Windows版で最新の「ATOK 2007」と同じ変換エンジンと辞書機能を採用し,使い勝手もほぼ変わらない作りになっている。

 Linux用のATOKは,2004年12月に発売された「ATOK for Linux」以来の登場となる。ATOK for Linuxは,単体で販売されただけでなく,「Turbolinux FUJI」などの有償のLinuxディストリビューションに組み込まれて提供されていた。ATOK for Linuxの後継製品となるATOK X3では,変換エンジンが一新され,「ひとがいないかさがしてみる」という変換を,1回で「人が/いないか/探してみる」と正しくできるとしている(以前は「人が/いない/傘がしてみる」と変換)。

 サードパーティの提供する辞書が利用できるようになり,標準でジョルダンの列車乗り換え案内ソフト「乗換案内」の駅名辞書が備わる。変換候補として駅名もしくはその一部を入力すると,駅の所在地や路線名などがサブウインドウに表示される(写真1)。サブウインドウ内のリンクをクリックすれば,ジョルダンのWebサイトに接続され,駅の周辺地図などが表示される。

 このほか,Windows版やMac版のATOKの辞書を利用できるようになり,前後の文節から単語の候補を入れ替えたりする機能が搭載される。

 価格はパッケージ版が1万2600円で,ダウンロード版は7350円。利用できるLinuxシステムは,カーネル2.6.9以降,glibcバージョン2.3.4以降,Xorgバージョン6.8.2以降,GTK+2バージョン2.4.13以降で,統合デスクトップ環境にKDEもしくはGNOMEを,ロケールにja_JP.UTF-8を利用したもの。具体的なディストリビューションは,Red Hat Enterprise Linux 4.5 WS,同5 Desktop,Turbolinux FUJI,SUSE Linux Enterprise Desktop 10となっている。