フォティーンフォティ技術研究所は10月16日,P2Pファイル共有ソフト「Share」で,指定した任意のファイルを発信したユーザーのIPアドレスを特定するツール「Share Radar」を発売する。価格は200万円。

 フォティーンフォティ技術研究所は,Share検出ツール(関連記事「P2PソフトShareの暗号を解析,ネットワーク可視化システムを開発」)およびWinny検出ツール(関連記事「検出ツールの開発者が語る,Winnyを検出する方法」)を開発した鵜飼裕司氏らが設立した企業である。すでにWinnyでファイルを発信しているユーザーのIPアドレスを特定するツール「WinnyRadar」を発売している(関連記事)。

 「Share Radar」は,Shareが通信に利用されている暗号を解読し,Shareネットワークに存在するノード(マシン)を巡回,各ノードが保持しているファイルの所在情報を含むキー情報を収集しデータベースに蓄積する。このデータベースを検索すれば,指定されたファイルを保持しているノードのIPアドレスを列挙できる。「巡回するタイミングによっては,どのノードが最初にファイルを放流したか特定できる場合もある」(フォティーンフォティ技術研究所)

 「Share Radar」はLinux上で稼動する。エンドユーザー向けの「Share Radar End User Edition」とサービス事業者向けの「Share Radar Service Provider Edition」があり,後者は第三者に対して情報漏えい対策のコンサルティングやデータ提供サービスを行うことが可能。価格はともに200万円で,年間保守料金が40万円。

 開発にはクロスワープが協力した。クロスワープはP2Pネットワークの監視サービスを提供しており,今後WinMXとWinnyに加えShareも監視対象とする。Shareの監視には「Share Radar」の技術を使用する。