オープンソース・ソリューション・テクノロジ株式会社は10月15日,学校法人嘉悦学園 嘉悦大学の,情報インフラ基盤をオープンソース・ソフトウエアのみで構築し,ソフトウエア・ライセンス費用をゼロ円に抑えたことを明らかにした。2007年9月に稼働した情報インフラ基盤はディレクトリ・サーバー,メール・サーバー,ブログなどで構成される。ファイル・サーバーはWindowsから無償LinuxのCentOSとSambaにリプレースした。

 使用したソフトウエアは以下のとおり。OSはCentOS。システム認証基盤はOpenLDAP。Windowsクライアント向け認証基盤およびファイル・サーバーはSambaで,既存のWindows Active Directoryのユーザー/グループ情報を移行し置き換えた。メール・サーバーはPostfix。メーリング・リスト・サーバーはMailman。WebサーバーはApacheで,アプリケーション開発言語はPHP。ブログ・ソフトはWordPress。データベースはMySQL,運用監視サーバーはNagiosおよびSyslog-ng。DNSサーバはBind。サーバー・マシンとしてはDELL PowerEdge2950を9台導入した。

 嘉悦大学は東京都小平市にあり,経営経済学部の経営法学科および経営経済学科,短期大学部のビジネスコミュニケーション学科の2学部3学科を持つ。新情報インフラ基盤には卒業生を含め1万人のアカウントが登録されており,在校生と職員を合わせた日常的に使用するユーザーの数は2000人弱。

 オープンソース・ソリューション・テクノロジでは「本システム構築事例は,一般的な大学の情報インフラをOSSのみで構築できることを実証したもの」としている。