10月12日早朝から、首都圏のJR東日本や私鉄、地下鉄の合計662駅で発生した自動改札機のトラブルは、日本信号の改札機におけるプログラムの問題だった。同日夕方、日本信号、JR東日本、関東ICカード相互利用協議会、PASMO協議会が会見を開いて説明した。

 これによると、障害を起こしたのは日本信号製のICカード・モジュールを搭載した自動改札機で、そのうちセンター側から配信したICカードの情報を管理するプログラムに問題があった。

 具体的には、盗難や紛失などで利用ができないようにしたSuicaやPASMOなどICカードの個別データが問題を起こしている。12日早朝の起動時、事前に配信されていたデータをモジュールのメモリーに読み込み。その際にエラーが発生し、自動改札機が停止してしまったという。JR東日本ではほかにオムロン、東芝の機種を採用しているが、日本信号に限って発生している。

 ただし、現時点でなぜ12日の配信データでエラーが起こったのかの原因が解明できておらず、プログラムは従来のままで修正していない。このため毎日、テスト環境でセンターからの配信データを読み込ませて確認する措置を採る。13日のデータは12日中に試験をしており問題がなかった。13日は早朝から順調に稼働している。