GSAの検索結果。さまざまなシステムの情報をまとめて確認できる
GSAの検索結果。さまざまなシステムの情報をまとめて確認できる
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 米グーグルは2007年10月11日、検索サーバーの新版「Google検索アプライアンス(Google Search Appliance:GSA) バージョン5.0」を発売した。国内でも同日から販売を開始する。新版の最大の特徴は、さまざまなコンテンツ管理システムを横断的に検索する「ユニバーサル検索」である。

 GSAは、企業内に蓄積された文書を高速に検索する、といった用途に利用できる製品。全世界では1万社以上、国内でも800社程度が既に導入しているという。

 新版で導入されたユニバーサル検索は、さまざまなシステムに分散している情報を、Google検索アプライアンスを通じて一元的に探せるようにする機能。これまでは、各種システムに接続して情報を取得し、GSAに渡すというプログラムを一から開発する必要があった。バージョン5.0では、「コネクター」と呼ぶ接続用ソフトウエアを用意することで、こうした処理を実現できるようにした。米マイクロソフトの「SharePoint」や米IBMの「FileNet」など4種類のコネクターは、米グーグルがオープンソースとして提供する。これ以外のシステムに接続したい場合も、コネクターを開発して組み込めばよい。

 企業向けに提供中のWebアプリケーション群「Google Apps」を利用している場合は、Google Appsで作成した文書の検索も可能。Google Appsはグーグルのサーバー上で動作しているが、社内のデータと同様に検索できるという。

 検索結果を、サーバー管理者がカスタマイズできる機能も用意した。例えば社長のブログなど、重要な情報を自由に上位に持ってこられるという。加えて、セキュリティを強化。マイクロソフトの「Windows統合認証」という認証方式に対応し、シングルサインオンを可能にするなどした。

 同時に、「Google Enterprise Labs」というWebサイトも開設。GSAをベースにアプリケーションを開発する際に参考となる情報を提供する。既に、ユーザーが検索キーワードを入力している最中に、リアルタイムに検索結果を提示するといった機能が公開されている。