デルは10月10日、サーバーの仮想化ソリューションを強化すると発表した。VMwareの仮想化ソフトを組み込み、ディスクレス環境にも対応した新型サーバーを年内に投入する。デルはサービス関連事業の強化を打ち出しており、その柱の1つとして仮想化ソリューションを位置づける方針だ。
 
 デルが年内にも投入するのは、仮想化ソフト「VMware ESX Server 3i」を基本機能として組み込んだ2Uラックサーバー。AMDのクアッドコアOpteronと、現行機種の倍となる最大128ギガバイトのメモリー、最大6つのI/Oスロットを搭載する。主にストレージサーバーとしての利用を想定し、ディスクレス環境もサポートする。デルの桜田仁隆エンタープライズ・マーケティング本部長は、「(仮想化ソフトを組み込んだことで)2分以内でサーバーが立ち上がり、VMwareが稼働するようになる」と説明する。

 また、既存のサーバー製品にVMwareを導入したモデルも投入する。2Uラックサーバー「PowerEdge 2970」と4Uラックサーバー「PowerEdge 6950」に、仮想化ソフト「VMware Infrastructure 3」をプリインストールしたモデルを設定。VMwareの基本設定と動作確認も有償で請け負う。

 デルは今後、仮想化ソリューションのサービスを強化していく方針だ。VMware認定技術者や担当人員の増強により、要件定義から設計、導入、移行、トレーニングまで一貫したサービスを提供する。 デルの諸原裕二ソリューション・サービス本部長は「ハードを取り巻くサービスにも今まで以上に力を入れていく」と述べた。