ドワンゴの子会社であるニワンゴは10月10日、運営する動画投稿サイト「ニコニコ動画」をリニューアルし、レコード会社やアニメ制作会社などコンテンツホルダー8社と協業すると発表した。これまでコンテンツホルダーとは問題が起きたときに個別対応することが多かったが、新たに協業するコンテンツホルダーとは事前に協議をしながら、動画配信サービスを積極的に展開できるようにする。

 「ニコニコ動画」は、投稿した動画にユーザーが文字コメントを重ねられるという点が人気となり、無料会員342万人、1日に約5500万PV(ページ・ビュー)という巨大メディアに成長している(10月9日時点)。リニューアルした「ニコニコ動画(RC2)」では、「ユーザーが面白いと思える新機能を追加した」と、2ちゃんねる管理人で有名な西村博之取締役は説明する。無料の動画編集プログラムや投票機能、アフィリエイト機能などの新機能を追加することで、有料会員数増や広告収入増などを目指す。「現在赤字のニコニコ動画事業を来年度(08年9月期)の早い段階で、単月黒字化にしたい」(ドワンゴ小林宏社長)という。

 発表した協業コンテンツホルダーは、吉本興業グループ、エイベックス・エンタテインメント、バイアコム インターナショナル ジャパン、エンドレスコミュニケーションズ、ティーエフエム・インタラクティブ、ショックウェーブ エンタテインメント、ランティス、ジェンコの8社。特に吉本興業とは、「よしよし動画」という共同サイトを運営し、オーディションやライブなどを通じて、若手芸人などの動画配信を展開する計画だ。