オレンジソフトは,メールの添付ファイルを暗号化ZIPファイルに変換するアプライアンス・サーバー「BRODIAEA safeAttach BRSA-02」を,VMware上の仮想マシンで稼働する仮想アプライアンスとした「BRODIAEA safeAttach BRSA-02V」を,2007年11月に出荷する。価格は非公開だが,同時使用1台あたり150万円以上300万円未満になる見込み。

 BRODIAEA safeAttach BRSA-02Vの特徴は,受信側の企業やユーザーに特別な仕組みを用意しなくても,暗号化メールが使える点。S/MIMEやPGPといった一般的なメール暗号化/署名の仕組みとは異なり,復号のパスワードを入手するだけで暗号化メールの閲覧が可能になる。

 BRSA-02Vは,OSとソフトウエア部分をVMwareの仮想マシン上にインストールした仮想アプライアンスである。仮想アプライアンスを使うメリットは,大きく2つある。1つは,ハードウエア・リソースの割り当てや稼働マシンの選択などで,システム構成が柔軟になる点。もう1つは,ハードウエア型のアプライアンスとは異なるライセンス体系を採用することで,2台体制で運用する場合の価格を下げられる点である。

 ライセンス価格を下げるやり方は,以下の通り。従来製品であるハードウエア型アプライアンスで,冗長化構成のため2台のサーバー機に導入したとする。この場合,1台をスタンバイさせて1台だけをアクティブで使っていたとしても,2台分のライセンス(税別で300万円)が必要になる。これに対して,仮想アプライアンスの場合,同時に稼働させておくサーバー機が1台の場合,1台分のライセンスだけで済む。オレンジソフトによると,仮想アプライアンス1台のライセンス価格は,ハードウエア型アプライアンス1台の価格である150万円よりも高額で,2台の価格である300万円よりも安価になるという。