指紋認証センサ「S2」
指紋認証センサ「S2」
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 サイレックス・テクノロジーとエムコマースは10月10日,指紋認証製品の企画・開発で協業すると発表した。サイレックス・テクノロジーの指紋認証センサと,エムコマースのセキュリティ製品を組み合わせて提供することがねらい。まず,クライアント/サーバー型のセキュリティ・ミドルウエア「指紋認証プラグインFAP」とクライアントPC向けのセキュリティ・ソフト「MC-Passport Enterprise」を提供開始した。

 指紋認証プラグインFAPは,ユーザーがWebアプリケーションやActive Directory(AD)などにログオンする際に,指紋認証を行うための製品。認証に必要な情報はあらかじめ「FAPサーバ」と呼ぶ管理サーバーに登録しておく。例えばADへのログオンに適用する場合,ユーザーIDや指紋データ,ADドメインのパスワードが登録対象である。

 指紋認証プラグインFAPを使ったADへのログオンの流れはこうなる。(1)ユーザーはクライアントに表示された画面にユーザーIDを入力し,FAPサーバに認証を要求する。(2)FAPサーバはユーザーIDに応じて,あらかじめ登録しておいた認証情報をクライアントに送信。(3)ユーザーが指紋認証を行い,認証情報に合致すればADにパスワードが送られて自動ログオンが完了する。

 (3)の指紋認証のステップは従来,エムコマースが提供する指紋認証機能付きのUSBフラッシュメモリー「BioSlimDisk iDEA」を用いていた。今回の協業により,サイレックス・テクノロジーの指紋認証センサ「S2」も使えるようになった。(2)のステップでは,BioSlimDisk iDEAを用いた場合はIDEA(International Data Encryption Algorithm)の登録キーが,S2を用いた場合は指紋テンプレートが,それぞれ認証情報としてサーバーから送られてくる。