米マカフィーは、大企業向けのセキュリティ・ソフトウエアを提供するオランダのセーフブートを買収することを発表した。買収総額は3億5000万ドルで、2007年第4四半期に買収を完了する予定。

 セーフブートは、暗号およびアクセス制御による情報漏えい対策に強い企業である。主力製品であるSafeBoot Data Protection Suiteを使うと、ノート・パソコンやスマートフォン、USBドライブ、携帯型情報機器(PDA)などのモバイル端末のファイルやフォルダ、またはハードディスク・ドライブ(HDD)全体を暗号化できる。

 同社の製品を提供する企業数は、全世界で4200社に上るという。内訳は47%が欧州や中東・アジア、29%が北米、23%がアジア・太平洋地域となっている。同社の買収により、マカフィーは「数十億ドル規模の市場」と言われる同分野を強化する。マカフィーは、セーフブートの製品をマカフィーの大企業向け一元管理製品であるePolicyOrchestrator(ePO)に統合する。マカフィーはまた、セーフブートが未開拓だった中小企業(SMB)市場や一般消費者市場にも利用を広げたいという意向を示している。