ウイルスをゲームに見せかけるメールの例(エフセキュアの情報から引用)
ウイルスをゲームに見せかけるメールの例(エフセキュアの情報から引用)
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 セキュリティベンダーであるフィンランドのエフセキュアは2007年10月5日、新たなタイプのウイルス添付メールが出回っているとして注意を呼びかけた。アダルトアニメ(英語では「hentai(ヘンタイ)」)のゲームに見せかけて、添付したウイルスを実行させようとする。

 今回報告されたウイルスメールに添付されるファイルの名前は「hent.zip」。「hentai」から取った名前だと考えられる。このファイルを展開すると、実行形式ファイルが生成される。これがウイルスの実体。同社のセキュリティ対策ソフトでは「W32/Agent.DTH」として検出される。このウイルスは「ダウンローダー」と呼ばれるタイプで、実行されると、インターネット上から別のウイルスをダウンロードして感染させる。

 エフセキュアによれば、hent.zipを添付したメールには複数のパターンがあるという。同社では、典型的な例を紹介(図)。例として挙げているメールの件名は、「Here is it(これです)」。

 メールの本文には、「こんにちは!わがWebサイトでは、クールなヘンタイゲームを用意しています。そのうちの一つを無料で送ります(添付ファイルを見てください)!興味があったらWebサイトにアクセスしてください」といった内容が英語で書かれている。併せて、ゲームのキャラクターと思われる画像が貼り付けてある。

 そのほかメールには、ゲームとは無関係な、まじめな内容の英文が長々と書かれている。これは、メールの本文から迷惑メールかどうかを判断する迷惑メールフィルター(迷惑メール対策製品)を回避するために記載されていると考えられる。