通常の待ち受け画面ではキー表示は数字になっている
通常の待ち受け画面ではキー表示は数字になっている
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新規メール作成時には文字が表示された
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 待ち受け画面時にはキー表示は数字、メール送信時にはキー表示は文字――。操作によって次々とキー表示が変わる携帯電話。NTTドコモは千葉市の幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2007」会場で電子ペーパーを利用した携帯電話の試作機を展示している。

 試作した携帯電話は、ボタンの下に「クリアファイルほどの厚さ」(NTTドコモ プロダクト部第3商品企画担当主査の青木修一氏)の電子ペーパーを挟み、操作ごとにキーの表示を変える。電子ペーパーは台湾のSIPIX(サイピックス)製。

 現在広く普及している携帯電話は、操作によってキーのアサインが変わる。例えばメールソフトを起動するボタンが、メール作成時には送信ボタンの役割になるといった具合だ。その際、携帯電話の画面下部にキーアサインを表示するが、「年輩の方などは画面に表示されているキーアサインと実際のボタンとを対比させられない場合が多い」(青木氏)。電子ペーパーを使った携帯電話では、キーそのものの表示が変わるため、そういった操作面でのストレスをなくすことができる。「(アップルのiPhoneのような全面ディスプレイと比べて)耐久性と消費電力の面で電子ペーパーにはメリットがある」(青木氏)。

 今後は、キーアサインだけでなく、さまざまな方向から携帯電話と電子ペーパーを組み合わせた応用を考えていくという。製品化は未定だが、「(技術的には)1~2年くらいで出せるのでは。電子ペーパーの価格変動にもよるが、現行の携帯電話に数百~千数百円上乗せする程度で量産できるはず」(青木氏)と語った。