イスラエルのエクスプレイは10月2日,携帯電話につながる小型プロジェクタを,早ければ2008年半ばにも日本市場で製品化したい意向を明らかにした(写真1)。同社のダニエル・オーレースキCEOによると,同社は4年前に設立。“小型,バッテリ駆動,モバイル端末で大画面を映写,画面の明るさ,適切な価格,目に優しい”などの特徴を持つ「モバイル・プロジェクタ」の開発に注力してきたという。
現時点では,プロトタイプが出来上がっている。ビデオ出力端子を持つ携帯電話とコードで接続(写真2)したのち,携帯電話を操作して動画を映し出せる(写真3)。Webページや静止画なども映写できるという。音声は本体に内蔵するスピーカから出力される。
本体のサイズは,商用化の時点ではプロトタイプの半分ほどにできるとする。映写できる時間は,このプロトタイプでは約2時間。製品化の段階では約3時間になる見込みだ。また同社は,この製品の価格を300米ドル程度になるのではないかと予想している。
同社のモバイル・プロジェクタは今後,顧客のニーズに合わせた個別生産の形で製品化される。ここでいう顧客とは,携帯電話機メーカーやPCメーカー,メディア・プレーヤのメーカーなどを想定している。エクスプレイが製品を生産してこれらの顧客に納めることも,顧客がエクスプレイの開発製品を生産することも可能である。
「世界的に見て携帯電話のマーケットが進んでいる日本は“プレミア・マーケット”だと認識しており,頻繁に訪問している。獲得した顧客はまだおらず商談中だが,2008年の半ばくらいに(製品を)出せればと考えている」(オーレースキCEO)。将来,モバイル・プロジェクタを携帯電話に組み込む展開も視野にあるという。