ネットワーク機器を手がけるジュニパーネットワークスは10月2日、同社のオンライン教育プログラムの一部を無償で公開すると発表した。無償対象となる教育プログラムは、同社のルーター製品などが実装する専用OS「JUNOS」に関するもの。JUNOSの概要を把握できるトレーニングコースを公開するほか、関連する技術認定資格の取得を支援するツールを用意する。

 今回、ジュニパーが無償公開するJUNOS関連の教育プログラムは二つある。一つはJUNOSに関する知識を取得できるトレーニングコース「第二言語としてのJUNOS」。基本知識の取得に最適化した初心者向けのコースだが、来年には中級や上級者向けのコースを新たに用意する予定。いずれも無償の方向で検討を進めている。

 もう一つはジュニパーが認定するエンジニア向け資格制度「JNCIA-ER」(Juniper Networking Certified Internet Associate - Enterprise Routing)を無償で取得できるように支援するプログラム。具体的には、英語版のテキストを無償でダウンロードできるようにする。さらに実力をチェックするためのオンラインテストを無償で提供。一定水準を満たせば無料で受験できるクーポン券を発行する。

 通信事業者や大企業向けの大型ルーターで創業したジュニパーは、ここ数年、企業ネットワークのエッジルーターやセキュリティ専用機など企業向け市場の製品ラインアップを強化している。JUNOSは、これら製品が実装する中核技術。今回の施策によってソリューションプロバイダには馴染みの薄いJUNOSの知名度を高め、企業向け市場での拡販を狙う。