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 シャープは,最薄部の厚さが2.88mmと薄い12.1型の液晶パネルを展示した。同じ画面寸法の同社従来品の厚さは約10mmだった。約1/3に薄型化したことになる。

 同様の薄型ディスプレイとして,2007年10月1日,ソニーが11型で最薄部の厚さが3mmの有機ELテレビの発売を発表したばかり(Tech-On!関連記事)。シャープの関係者は「有機ELを意識したわけではない」と笑顔でかわすものの,明らかに有機ELに対抗したとみられる。シャープは2007年8月,厚さ2cmの液晶テレビの試作品を発表し,「液晶の次は液晶が担う」と宣言したが,中小型品についても「液晶の次は液晶が担う」ことを示した格好だ。

 試作品は,表示性能の面でも従来の中小型液晶パネルより優れた指標を備える。コントラスト比は2000対1,応答時間は8ms,色再現範囲はNTSC規格比80%である。画素数は1280×800。バックライトはLEDを採用した。

 薄型化の技術については,2006年10月にシャープが披露した厚さ0.89mmの2.2型液晶パネルと同様の手法を採用したとする(Tech-On!の関連記事)。後工程でガラスを削るなどして薄くしているとするが,それ以上の具体的な内容は明かさない。

 量産時期は未定。産業用途や小型テレビなどに向けるという。

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