ソフトバンクモバイルは2007年10月1日から、ドイツのシーメンス製の通信モジュール「HC28」の販売を始める。外形寸法は50mm×34mm×4.5mm、重量は10gと小型・軽量であり、各種機器などに搭載して利用する、いわゆるマシン間通信(M2M:machine to machine)向けの製品である。

 HC28は、国内外の3周波数帯の第3世代移動体通信(3G)、および4周波数帯のGSMに対応する。3.6Mビット/秒のHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)にも対応している。組み込み向けの小型通信モジュールは他社も提供しているが、ソフトバンクモバイルによると、グローバルローミング対応の通信モジュールは日本初という。

 M2M市場におけるシーメンスのシェアは35%に達する。こうした実績を背景に、HC28についてはシーメンスが自社ブランドで販売する。同モジュールはシリアル・ポートのほかUSBインタフェースも備えており、M2Mの代表である物流管理のほか、大量のデータ通信が必要な端末にも利用できる。さらに、音声およびSMS通信機能も搭載していることから、PDA(携帯型情報機器)や業務用モバイル携帯装置などにも搭載できる。シーメンスは、端末の設計段階から支援する。