IT人材育成本部の総括担当理事を兼務する予定の今清水浩介IPA理事
IT人材育成本部の総括担当理事を兼務する予定の今清水浩介IPA理事
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 独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)は9月28日、IT人材育成のために新たな組織を立ち上げると発表した。その主な狙いを、新組織の総括担当理事を兼務する予定の今清水浩介IPA理事は、「2009年春から本格的に開始する情報処理技術者試験でITスキル標準のレベルを判定するために、従来の組織の連携を強化すること」と語る。

 これまでIPAが人材育成関連に向けていた組織を強化する形で10月1日から発足する。従来IPAが使っていた人材育成関連の予算から追加で、約1億5000万円を経済産業省の08年度予算で確保する予定である。

 組織名は、IT人材育成本部。活動は主に3つある。(1)IT人材のスキルフレームワーク「ITSS(情報処理スキル標準)」「UISS(情報システムユーザースキル標準)」「ETSS(組み込みスキル標準」のレベル判定を、新たな情報処理技術者試験で可能にすること、(2)IT人材育成のための産学官協議会の事務局を務めること、(3)IPAが保有する教育資材の外部活用を進めること、である。

 これまでIPA内に設置していた3つの組織をIT人材育成本部の下部組織に加える。「人材育成推進部」を「IT人材育成企画部」に変え、「情報処理技術者試験センター」と「ITスキル標準センター」はそのままで配下に置く。全体で80人の体制になる。