ウィルコムは9月27日,オフィスの固定電話とPHS間の通話を定額にするサービス「W-VPN」を10月下旬に開始すると発表した。ウィルコムが提供する専用の固定回線をオフィスのPBXにつなぎこむことで,PBXとウィルコムPHS網の間で定額通話を可能にする。

 PBX-PHS網間の通話定額以外にも,全国どこにいても内線番号による通話が可能という特徴がある。相手の内線番号あてに発信すれば,社内にいても社外にいても電話がつながる。内線番号は,ユーザー企業が現在利用中の番号をそのまま使える。

 ただし,新サービスの利用には,W-VPN対応の専用PHS端末が必要になる。10月下旬のサービス開始と同時に,新サービスに対応した日本無線製PHS端末「WX220J-Z」を発売する。今後,Advanced/W-ZERO3[es]など対応端末を順次拡大する予定だ。

 PBXの対応状況はPBXベンダーと連携して現在確認中。連携するPBXベンダーは,岩崎通信機,NEC,NECインフロンティア,沖電気,シスコシステムズ,東芝,ナカヨ通信機,日本アバイア,ネクストジェン,パナソニック コミュニケーションズ,日立コミュニケーションテクノロジー,日立製作所,富士通の13社である。なお,固定回線のインタフェースはBRI(基本インタフェース)であるため,多くのPBXが標準でポートを備える。

 料金は,専用固定回線の月額料金が5250円,初期費用が1万500円。「平均的な使い方の場合,PHS端末約20台につき1回線の敷設が目安となる」(ウィルコム)。これに加え,PHS端末数に応じた「W-VPN」内線オプション料金も必要となる。PHS端末1回線当たりのオプション料金は月額315円で,初期費用は1050円である。このほか,利用する端末は「ウィルコム定額プラン」「ウィルコムビジネスタイム定額トリプルプラン」への加入が必要となる。

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