今回指摘されたPDF文書の黒塗り個所の例
今回指摘されたPDF文書の黒塗り個所の例
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 米サンベルトソフトウエアは2007年9月24日(米国時間)、同社の公式ブログにおいて、国際自動車連盟(FIA)が最近公開したPDF文書にセキュリティ上の問題があることを報告した。コピー・アンド・ペーストするだけで、黒塗りした部分の文字が読めてしまう。

 FIAは2007年9月19日付けで、世界モータースポーツ評議会(World Motor Sport Council)の議事録のPDF文書を公開した。公開されたPDF文書ファイルはところどころ黒塗りされて、センシティブと思われる情報が隠されている(図)。

 しかしながら、黒塗りされた部分にはコピー防止などが施されていなかった。このため、黒塗り部分を単純にコピーして別の文書ファイルなどにペーストすると、その部分に書かれているテキストが表示されてしまう。サンベルトの情報によれば、例えば図の個所は、コピー・アンド・ペーストすると、以下のように表示されるという。

He was paid around 300 000 to 400 000 pounds per annum. Is that correct?

 同社では、PDFのコピー防止を使うだけで今回のような事態を防げるとして、改めて注意を呼びかけている。