中国では、オンラインショッピング市場が拡大しているが、オンラインショップにかかわる人も急速に増加しているというレポートが発表された。「2007中国網商発展研究報告(意訳すれば、2007年オンラインショップ市場研究報告)」というレポートがそれで、2007年9月15日から16日にかけて行われたオンラインショップ出店者が集まるイベントで発表された。

 レポートによると、2004年時点でオンラインショップの出店者は400万人程度だったが、現在は3000万人を超えているという。

 さらに同レポートは、オンラインショッピングによる取引総額は今年は1兆3000億元(約20兆円、1元=15.3円で計算)を突破する勢いだとしている。オンラインショップ出店者の増加に加え、出店者の取り扱い商品も増加しており、その相乗効果が出ていると、分析している。また、業績を伸ばしたショップは、従業員が2~5人といった規模の組織が多い。これらの組織が全体に占める割合は、2006年の34%から現在は61%に急増しているという。

 中国における人気のオンラインショップの条件として、同レポートは、以前は情報量が多いことやデザインが分かりやすいことが重視されていたが、最近では情報の質が高いことや、支払いや配送など信頼できるサービスを提供していることなどが重視されるようになったと指摘する。

 オンラインショッピングの人気の高まりは、オンラインバンキングや運送業などのサービス向上ももたらしている。別の調査になるが、中国で最も人気のあるB2Bサイト「阿里巴巴」とオンラインショッピングサイト「淘宝網」により、10万人以上の雇用機会が創出されたという報告もある。