東京ゲームショー2007には、ゲームを遊ぶだけでなく、進化するゲーム技術などを学べるブースがある。電子・情報・通信などの技術情報誌「日経エレクトロニクス」(日経BP社)とCGや映像クリエーターのための総合雑誌「CGWORLD」(ワークスコーポレーション)が監修を担当した「ゲーム科学館」(5ホール)だ。ゲーム機の仕組みやゲーム制作の裏側を分かりやすく解説する。
目玉は日経エレクトロニクスによる最新ゲーム機の分解展示。「プレイステーション3」「Wii」「Xbox 360」「ニンテンドーDS Lite」「プレイステーション・ポータブル(PSP)」が分解した状態で展示してある。もちろんすべて本物。先日発売を開始したばかりの新型PSPも分解展示している。旧型との違いを分解した状態で見比べれば、どの部品を削除、小型化したかが一目でわかる。ほかにも、Wiiリモコンの3軸加速度センサーがどのような信号を出して、ゲーム操作をしているかを視覚的に体験できるコーナーがある。
難しい展示ばかりではない。子供向けに、ゲーム機の各種パーツをマンガ家に例えて説明してくれるコーナーもある。指示を出す編集者(コントローラー)、その指示を受けて、下絵を描くマンガ家(CPU)、下絵を元に絵を立体的にしたり色をつけるアシスタント(GPU)といった具合だ。
ゲームができるまでの流れや、ゲーム制作に携わるプランナーやデザイナー、プログラマーがどのような仕事を担当するか、といった、ゲーム制作の裏側が学べるのもゲーム科学館の特徴だ。大画面ディスプレイが複数台並んだゲームプログラマーの作業デスクを再現した展示もあるので、どのような環境でゲームが作り上げられていくかがわかる。
ゲーム科学館は、遊ぶだけでなく、ゲームについてもう少し詳しく知りたいという知的好奇心を刺激するブースになっている。