アルファシステムズは9月20日,ついてこられない生徒を自動判別する機能を備えた演習システムを開発したと発表した。同社が開発、販売している、児童・生徒のパソコン画面を教員のパソコンに表示できる演習システムに、遅れている生徒を画面の色彩情報から判別し教員に知らせる機能を追加した。

 自動判別機能は,順調に演習についてきている生徒の画面は似た状態になっており,そうでない生徒の画面は異なっていることから、画像処理により画面の色彩情報を比較することで,遅れた生徒を抽出するもの。

 同社の演習システムは,CD起動のLinuxである「KNOPPIX」に,ネットワークを介して多数のパソコンの画面を表示したり遠隔操作したりできる「MultiVNC」を組み合わせて構築している。MultiVNCは,パソコンの遠隔操作ができるオープンソース・ソフトウエア「VNC」をベースにアルファシステムズが開発,オープンソースとして無償公開している。KNOPPIXも無償で利用できるLinuxで,アルファシステムズはKNOPPIXの起動高速化などの改良にもかかわっている。KNOPPIX,MultiVNCともにオープンソース・ソフトウエアであり,アルファシステムズは,教室演習システムを有償サービス「KNOPPIXカスタマイズサービス」として提供している。

 またアルファシステムズは,財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)が経済産業省から委託を受けて実施している,教育現場にLinuxを導入する「Open School Platform」プロジェクトのサポート企業として採択されており,2007年度は17校の高校への導入サポートを行っている。