「Intel Developer Forum(IDF)Fall 2007」で米Intel Corp.は,超小型パソコンに向けた次世代プラットフォーム「Moorestown(開発コード名)」の概要を公開した(発表資料)。当初は超小型パソコン「ultra-mobile PC(UMPC)」や携帯型インターネット端末「Mobile Internet Device(MID)」を対象にするが,他の用途も視野に入れている。「こうしたプラットフォームは,デジタル家電製品や新興国市場向けの低価格情報端末,組み込み制御機器にも役立つと思う」(Intel社,senior vice president and general manager, Mobility GroupのDavid Perlmutter氏)。
Moorestownは, 45nmプロセスを用いるマイクロプロセサ「Silverthorne(開発コード名)」やチップセット「Poulsbo(開発コード名)」で構成する「Menlow(開発コード名)」プラットフォーム(関連記事)の次世代の技術となる。Menlowは2008年前半に出荷する予定。Moorestownも,2個のLSIで構成する。そのうち一つは45nmプロセスを利用するマイクロプロセサ・コアを組み込んだSoCで,グラフィックス処理やメモリ・コントローラ,動画の復号・符号化機能を1チップにまとめる。もう一つのチップは,I/Oや通信などの機能を搭載する。Intel社によると,Moorestownのアイドル状態の消費電力は,2008年に出荷する Menlowの10分の1になるという。Moorestownは2009~2010年ごろに出荷する予定である。
Moorestownの可能性を示すため,Intel社,senior vice president and general manager of the Ultra Mobility GroupのAnand Chandrasekher氏の基調講演で,細長い形をした携帯型インターネット端末のモックアップを見せた。Chandrasekher氏は, Menlowを搭載し,動作可能な携帯型インターネット端末の試作機も披露した。