日本SGIはリモート・アクセス・サービス「DesktopVPN」を10月1日に開始すると発表した。外出先の端末から,社内の自席の端末にインターネット経由でアクセスして遠隔操作できるようにする。ソフトイーサがベータ版を公開しているフリー・ソフト「PacketiX Desktop VPN」を応用して開発した。

 DesktopVPNを利用するには,操作する端末,操作したい端末の双方に専用ソフトを導入する。この専用ソフトが社内端末の画面情報を外出先の端末に送ることで,リモート・アクセスを実現した。両端末の通信に必要となる中継するサーバーは,日本SGIがメディアエクスチェンジ(MEX)のデータ・センターで管理する。

 特徴は,セキュリティを保ったリモート・アクセス環境を手軽に導入できること。端末間の通信はSSL(secure sockets layer)で暗号化してセキュリティを確保している。また,端末間の通信で流れるデータは基本的に画面情報だけ。機密性の高いファイルが不用意に外部に流出する心配が少ない。一方,導入面を見ると,社内のファイアウォールの設定変更が基本的に必要ないことが特徴として挙げられる。

 利用料金は1ID当たり月額950円から。小規模ネットワークであれば,自前でSSL-VPN装置を設置して運用するよりも安く済みそうだ。6カ月または1年間の一括契約を選択すればさらに割安になる。

 当初は個人向けサービスとして提供するものの,日本SGIは企業向けにも2007年中にサービスを提供する予定。さらに将来は,リモート・アクセスとともにメールなどのアプリケーションを一体提供したい考えである。

発表資料