写真1●米セールスフォース・ドットコムのマイク・ベニオフ会長兼CEO
写真1●米セールスフォース・ドットコムのマイク・ベニオフ会長兼CEO
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写真2●Visualforceでカスタマイズした画面。写真3と違い、「タブ」と「ナビゲーション・バー」を非表示にしている
写真2●Visualforceでカスタマイズした画面。写真3と違い、「タブ」と「ナビゲーション・バー」を非表示にしている
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写真3●従来のセールスフォースの画面。上部の「タブ」と左の「ナビゲーション・バー」は常に表示されていた
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写真4●タッチスクリーン型のキオスク端末やタブレットPC用に設計した画面。ボタンを押すだけの簡単なインタフェースにしている
写真4●タッチスクリーン型のキオスク端末やタブレットPC用に設計した画面。ボタンを押すだけの簡単なインタフェースにしている
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写真5●米アップルの携帯電話機「iPhone」での表示画面
写真5●米アップルの携帯電話機「iPhone」での表示画面
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 米セールスフォース・ドットコムは9月17日、開催中のプライベート・イベント「Dreamforce 2007」において、ソフトウエア・アズ・ア・サービス(SaaS)型のアプリケーション・プラットフォームの名称を「Force.com」に変更し、ユーザー・インタフェースを自由に設計できる機能「Visualforce」を付加すると発表した。従来から提供しているデータとロジックの設計に加え、ユーザー・インタフェースまで自由に変えられるようにしたことで、「これですべてのピースが揃った」(セールスフォース・ドットコムのマイク・ベニオフ会長兼CEO)という(写真1)。

 Force.comは、いわばSaaS版の標準OSの座を狙ったもの。ただし従来の“Windows”と違って、ユーザー側でバージョンアップしたり、セキュリティ・パッチを当てたり、動かすハードウエアを保守したりする必要がない。同社は、Force.comを「プラットフォーム・アズ・ア・サービス」(PaaS)と呼んでいる。

 従来のセールスフォースでは、取引先管理や文書管理などの画面を切り替える上部の「タブ」や左側の「ナビゲーション・バー」が固定され、さらに表示するデータ項目も、設定画面でオン/オフをセットしたり、表示位置を入れ替えたりできるにすぎなかった。これに対し、Force.comに付加するVisualforceでは、タブやナビゲーション・バーを非表示にしたり、データベース上のデータを自由に組み合わせて表示したり、画面遷移のフローを条件分岐などを使って設計したりできる(写真2、3)。画面設計では、JavaScriptでWebページをレンダリングするのと同じような記述方法を用い、カスタマイズ可能な入力フィールドやヘッダーなど50種類の画面コンポーネントを利用できる。さらに、パソコンだけでなく、店頭や工場などで使うキオスク端末や携帯情報端末、iPhoneなどの携帯電話向けの画面も生成できるようにした(写真4、5)。

 Visualforceは、Dreamforce 2007の参加者向けにデモしたあと、07年第4四半期にプレビュー版を開発者向けWebサイトで公開する。