写真●企画会社設立にかかわった各社の代表者
写真●企画会社設立にかかわった各社の代表者
撮影:佐々木辰生
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 KDDIなど6社は9月18日,モバイルWiMAX事業企画会社として「ワイヤレスブロードバンド企画」を設立すると発表した(写真)。企画会社では,2.5GHz帯の事業免許(特定基地局開設計画の認定)の取得を目指す。2.5GHz帯事業免許については,総務省が10月12日まで申請を受け付けている(関連記事1関連記事2)。

 ワイヤレスブロードバンド企画の筆頭株主は,32.26%を出資するKDDIとなる。このほかの株主構成は,インテル キャピタルとJR東日本,京セラがそれぞれ17.65%,大和証券グループ本社が9.8%,三菱東京UFJ銀行が5%。現時点の資本金はKDDI出資分の2億7420万円のみだが,9月27日までに8億5000万円への増資を完了する予定だ。代表取締役社長には,KDDI取締役執行役員常務の田中孝司氏が就任した。

 新会社が予定するモバイルWiMAXサービスでは,KDDIのau携帯電話とのローミングは行わない。そのため,モバイルWiMAXのみでカバー・エリアを広げていく予定だという。ただし,インフラ展開時の基地局設置スペースやバックボーン・ネットワークの確保についてはKDDIと連携する。人口カバー率の目標や売り上げ目標などは「総務省の審査項目になっているので言えない」(ワイヤレスブロードバンド企画の田中社長)とした。

 事業構想としては,データ通信に特化した市場を狙うとした。まずはノート・パソコン向けのサービスで立ち上げ,その後,デジタル家電など組み込み端末向けへサービスを拡大していく計画だ。このほか,MVNO(仮想移動体通信事業者)へのモバイルWiMAX網の貸し出しを積極的に推進する。貸し出し先としては,KDDIも想定しているという。

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