写真●NECの岡田高行執行役員兼システムソフトウェア事業本部長
写真●NECの岡田高行執行役員兼システムソフトウェア事業本部長
 NECは9月14日,企業向けのセキュリティ・ソリューションを強化すると発表した。(1)新たなセキュリティ製品・サービス提供,(2)コンサルティング事業の強化,(3)パートナーとの協力--の3点を強化の柱に掲げている。

 企業が抱えるセキュリティの課題について,NECの岡田高行執行役員兼システムソフトウェア事業本部長(写真)は,「企業は個別のセキュリティ対策を進めた結果,利便性の低下や管理コストの増大,人海戦術の限界に直面している」と分析する。そこでNECは,パソコンやサーバーなどを個別に対策するのではなく,それぞれのセキュリティ機能を相互に連携させることで組織全体のセキュリティを強化する「協調型セキュリティ」を企業に提案していく方針だ。

 NECはこの協調型セキュリティを実現する新製品として,「InfoCage セキュリティリスク管理」を9月28日に発売する。この製品は,企業内のパソコンのセキュリティ設定情報を自動的に収集して画面に一覧表示するソフトである。パソコンにエージェントをインストールすることで詳細なクライアント情報を収集できるが,エージェントなしでもネットワーク上を流れるデータからある程度の情報を把握できる。

 管理側から社内のパソコンに対してWinnyの起動禁止やUSBメモリーの使用禁止などのセキュリティ・ポリシーを適用できる。ポリシー違反のパソコンは,サーバー用のセキュリティ対策ソフトと連携させてサーバーにアクセスできないようにしたり,検疫ソフトと連携させて隔離したりすることも可能である。価格は,500ユーザーからで税別218万円から。

 NECはこのほか,米eEyeのぜい弱性診断ツール「Retina Network Security Scanner」を使ったぜい弱性診断サービスも開始。さらに,シマンテックのコンサルタントを活用するセキュリティ・コンサルティングやジュニパーネットワークスとの協業によるリモート・アクセスPC検疫システムなど,他社と協力したセキュリティ・ソリューションを展開する。

[発表資料へ]