米MicrosoftのMCP担当ジェネラルマネージャのLutz L.Ziob氏
米MicrosoftのMCP担当ジェネラルマネージャのLutz L.Ziob氏
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 マイクロソフトは9月13日に,Windows Server 2008向けの「マイクロソフト認定資格プログラム(以下,MCP)」の資格試験を,Windows Server 2008がベータ版の段階である2007年12月にも開始することを明らかにした。MCPはIT技術者を対象としてマイクロソフトが実施している,同社製品の技術認定資格制度。マイクロソフトはWindows Server 2008の出荷を2月27日としており,製品の正式リリース前にMCPの資格試験を実施するのはWindows Server 2008が初めてである。

 製品のリリースに先立ってMCP資格試験を提供する狙いについて,米MicrosoftのMCP担当ジェネラルマネージャのLutz L.Ziob氏(写真)は,「より多くのパートナやカスタマの技術者に,より早い段階からWindows Server 2008のエキスパートとしてシステム開発に参加してもらえるようにするため」と語る。同社はこれまで,製品の正式リリースの前にMCPに基づくトレーニングを提供することはあったが,資格試験そのものを提供することはなかった。Windows Server 2008では“特別に早く”試験を提供することについてZiob氏は,「Windows Serverは現在,最も広く展開されているプラットフォームであり,多くのミッション・クリティカル・システムで利用されているからだ。Windows Server 2008はさらに数多く使われるだろう。MCPのトレーニングや資格試験を受けることで,効率よくスキルやノウハウを習得できる」と説明する。

 Windows Server 2008ベータ版の段階で取得したMCP資格は製品版のリリース後にも通用する。「Windows Server 2008の仕様はすでに完成しており,ベータ版でも製品版に入るものはすべて入っている。製品版になって見た目が少し変わるかもしれないが,必要なスキルセットは変わらない」(Ziob氏)。ただしベータ版の段階で資格試験を受けることができるのは,Windows Server 2003のMCP資格保有者に限定する。Windows Server 2003のMCP資格を保有していない技術者がWindows Server 2008のMCP資格試験を受けることができるのは,製品リリース後になる。

 マイクロソフトは2007年10月から,Windows Server 2008のMCP資格取得向けのトレーニングを順次提供する。また,2007年9月15日~2008年1月31日と「マイクロソフト資格取得アタックキャンペーン」を実施する。このキャンペーンは,MCPおよびMCA(マイクロソフト認定アソシエイト)試験において,事前登録者に対して,受験結果が不合格の場合,同一試験に限って2回目の試験が無料になるというもの(MCP,MCA試験の受験料はそれぞれ,1万5750円,9450円)。このキャンペーンは以前にも実施しており,好評を得たという。