米連邦通信委員会(FCC)は米国時間9月12日,テレビ放送のデジタル化に関する新しい規定を承認した。新しい規定により,ケーブル通信事業者は,デジタル放送に切り替えた後も2012年2月まで従来のアナログ・テレビ向けに地域放送局の番組を視聴できるようにしなければならない。米国でのデジタル放送への切り替えは,2009年2月17日に予定されている。

 今回の規定は,アナログのケーブルTVサービスに加入するテレビ視聴者を救済するもの。テレビを所有する世帯の約35%に相当するおよそ4000万世帯が,アナログのケーブルTVサービスの加入者だという。新しい規定により,ケーブル通信事業者は番組をデジタル形式で放送すると同時に,アナログ・テレビの所有者向けにアナログに変換することが義務付けられる。

 今回承認された規定では,アナログ放送の継続に3年間という期限を設けたほか,小規模なケーブル通信事業者はアナログ変換の免除を要求できるという条項が加えられた。

 米メディアのCNET(CNET News.com)によると,アナログ・テレビを所有する地上波のアナログ放送受信者に対し,連邦政府はデジタル放送を視聴するためのコンバータの購入補助金として40ドルの割引クーポンの提供を計画しているという。

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