米Dell,米Hewlett-Packard(HP),米IBM,米Microsoft,米VMware,米XenSourceの6社は,仮想マシン・イメージの共通フォーマット仕様「Open Virtual Machine Format(OVF)」(草案)を策定し,システム管理の標準化団体であるDistributed Management Task Force(DMTF)に提出した。DMTFが米国時間9月10日に明らかにしたもの。

 仮想マシン・イメージは,仮想化環境において仮想マシンの構成情報などを表現するファイル。このファイルを保存して別の仮想化環境に移すと,仮想マシンそのものを移行できる。ただし,仮想マシン・イメージのファイル・フォーマットは仮想化ソフトウエアによって異なるため,種類の違う仮想化ソフトウエア環境への移行は行えない。

 OVFは,複数の仮想マシン・イメージを1つのXMLデータにパッケージ化するためのフォーマット仕様。移行先の仮想化環境がOVFに対応していれば,OVFデータから適切な仮想マシン・イメージを取り出せるので,自動的に導入/設定を処理できる。OVF内の仮想マシンは移行先で実行環境などの情報を読み取ることで,環境に合わせてアプリケーションを適切に配置するなど,処理速度の改善につながる設定処理も行えるという。

 さらにOVFは,パッケージ化後に仮想マシン・イメージが改ざんされたかどうか検査するセキュリティ機構を備える。ソフトウエアのライセンスを調べる仕組みも用意する。

 DMTFにOVFを提出した6社は,同仕様の業界標準化を目指す。

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