米Microsoftは米国時間9月10日,業務システムを連携させるサーバー製品の新版「BizTalk Server 2006 R2」の出荷を開始した。BizTalk Serverは,SOA(サービス指向アーキテクチャ)やビジネス・プロセス管理を支援するもの。新版では,RFID(無線ICタグ)やEDI(電子データ交換)手法である「Applicability Statement 2(AS2)」に対応するようになった。

 Microsoftによれば,企業ではビジネス・プロセスを支店,パートナ,サプライ・チェーンなどに拡張させる必要性が増しているという。BizTalk Server 2006 R2は,国際決済向けの「SWIFT」,医療情報システムに関する規格「HL7」,米国の医療関連データ規格「HIPAA」,企業間電子商取引の規格「RosettaNet」といった業界標準に対応することで,サプライ・チェーンの接続とプロセス・コラボレーションのための統合プラットフォームを提供するとしている。新版では,従来の「Standard Edition」「Enterprise Edition」「Developer Edition」に加えて,企業の支店向けの「Branch Edition」を用意した。

 Microsoftは同日,SOA機能の拡張を支援するために,「Enterprise Service Bus(ESB)Guidance」をリリースした。ESB Guidanceは,アーキテクチャの手引き,パターンおよびプラクティスなどを提供する。このほかにも,アプリケーション・アダプタ「BizTalk Server Adapter Pack」の「Beta 2」を公開している。このアダプタは,ビジネス・アプリケーションの統合を支援するもの。「BizTalk Server 2006 R2」「SQL Server 2005」「Office SharePoint Server 2007」に対応する。正式版は,2008年上半期に提供される予定。

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