写真1●ウイルスバスター2008を発表するトレンドマイクロの大三川彰彦日本代表
写真1●ウイルスバスター2008を発表するトレンドマイクロの大三川彰彦日本代表
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写真2●検索結果のWebサイトの安全性を色別に表示する「Trendプロテクト」
写真2●検索結果のWebサイトの安全性を色別に表示する「Trendプロテクト」
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 トレンドマイクロは9月11日,個人向けセキュリティ対策ソフトの最新版「ウイルスバスター2008」を発表した(写真1)。販売開始は10月26日。ただしトレンドマイクロ・オンラインショップでは,それよりも1週間早い10月19日からダウンロード販売を開始する。

 ウイルスバスター2008は,Webサイトにアクセスするだけで悪質なプログラムをダウンロードさせられるなどのWebからの脅威に対抗するために,3段階の防御機能を組み合わせているのが特徴。3段階の防御機能とは,(1)パターン・ファイルやURLフィルタリングによる対策,(2)独自のWebレピュテーションによる対策,(3)不審なプログラムによるシステムの不正変更の監視──である。今回新たに(2)を追加し,(3)の機能強化を実施した。

 (2)のWebレピュテーションは,接続先のWebサイトの安全性を評価する技術で,企業向けの「ウイルスバスターコーポレートエディション」の最新版に搭載しているもの。Webサーバーの登録年月日や安定性などの評価基準を基に安全性を評価し,不正プログラムをダウンロードさせる可能性があるWebサイトと判定すると,パソコンをWebサイトに接続させない。ウイルスバスター2008では,「Trendプロテクト」と「フィッシング詐欺対策機能」でWebレピュテーションを採用している。例えば,Trendプロテクトは,検索エンジンの検索結果のWebサイトの安全性を評価。安全なサイトと危険なサイトを色別に表示する(写真2)。

 (3)の不正変更の監視機能は,パソコンのシステム領域を常時監視することによって,不審なプログラムがシステム領域を変更する前に検出し,警告を発するというもの。前バージョンでは,システム領域を変更した後に警告を発していた。さらに,警告メッセージが出過ぎて煩雑にならないよう,除外リストやホワイトリスト,ポリシーなどと照らし合わせ,警告の出現率の低減を図った。

 トレンドマイクロの大三川彰彦日本代表は,今年6月にイタリアで発生した大規模なWebサイトの改ざんを例に挙げ,「さっきまで正常にアクセスしていた正規サイトが改ざんされる。しかも,改ざんするためのツールが無償で提供されている」とWebでの脅威について説明し,対策の必要性を強調した。

 ウイルスバスター2008の価格はオープンプライスで,トレンドマイクロ・オンラインショップでの価格はパッケージの1年版が5980円,ダウンロードの1年版が4980円。対応OSは,Windows XP Home Edition/Professional(SP2以上)とWindows Vista Home Basic/Home Premium/Business/Ultimate(32ビット/64ビット)。

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