写真●StarOffice Xシリーズの画面
写真●StarOffice Xシリーズの画面
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 NECは9月10日、グループウエアの新版「StarOffice Xシリーズ」を発表した。APIの一部を公開することで他のアプリケーションと連携しやすくしたり、スケジュールなどの新着情報をRSSで通知できるようにするなど、共同作業を支援する機能を強化した。

 公開するAPIは、全部で5種類。スケジュールやファイル・キャビネット、ユーザー情報や電子メールなど、StarOfficeのデータベースに格納しているほぼすべての情報に、Web API経由でアクセスできる。これにより、ユーザーの所在地情報をGoogleが提供する地図上に表示するといったことが可能になる。また、RSSの配信機能を備えたことで、ファイルや電子メールの新着情報などを、RSSリーダーで受信できるようになった。

 使い勝手の向上を狙って、ユーザー・インタフェースも全面改良した。Ajax(synchronous JavaScript + XML)を採用し、ユーザーが自由に画面レイアウトを変えたり、マウス操作だけでスケジュールなどを容易に登録できるようにした。Webブラウザで利用できる業務アプリケーションや、イントラネット上で公開している社内ポータルの情報を、StarOfficeの操作画面内に組み込むこともできる。

 価格はStandard版が80万円(50ユーザー)から、信頼性を強化したEnterprise版は1980万円(1000ユーザー)から。Standard版は10月5日から、Enterprise版は12月から出荷する。

 StarOfficeシリーズは1997年の発売以来、3500社への導入実績がある。グループウエア市場は飽和状態だが、NECは今後3年間で2500システムの販売を見込む。「既存システムの置き換えだけでなく、新たなコラボレーション市場を開拓していきたい」と、岡田高行執行役員は意気込む。