図1 「Wordスパム」で送られてきた文書ファイルの例(米トレンドマイクロの発表情報から引用)
図1 「Wordスパム」で送られてきた文書ファイルの例(米トレンドマイクロの発表情報から引用)
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図2 「Wordスパム」メールの本文例(米トレンドマイクロの発表情報から引用)
図2 「Wordスパム」メールの本文例(米トレンドマイクロの発表情報から引用)
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 米トレンドマイクロは2007年9月6日(米国時間)、「Word」の文書ファイル(拡張子がdoc)を添付した迷惑メール(スパム)が出回っていることを明らかにした。製品やサービスの広告をWord文書ファイルに記載して添付することで、メール本文を解析する迷惑メールフィルター(迷惑メール対策製品)を回避しようとする。

 2006年以降、宣伝文句などを添付ファイルに記載する迷惑メールが増えている。2006年に出現して流行したのは「画像スパム」。これは、広告などをGIFやJPEGといった画像ファイルにして添付するもの。2007年1月には迷惑メールの過半数を占めるに至った。

 その後、PDFファイルを添付した「PDFスパム」や、Excelファイル(拡張子がxls)を添付した「Excelファイル」などが出現。そして今回、Wordの文書ファイルを添付した迷惑メールが確認された。

 PDFスパムやExcelスパムのほとんどは、株価の操作が目的。特定企業の好業績などを伝える偽情報を記載し、その企業の株購入をあおって株価をつり上げようとする。それに対して、今回確認されたWordスパムは、ある医薬品の販売を目的とした広告(図1)。ファイル中のリンクをクリックすると、その医薬品を販売するWebサイトへ誘導される。

 メールの本文には、英語で「このメッセージは、3日するとサーバーから消去されます」と記述。加えて、メールの件名を「3 Days to read(3日間のうちに読んでください)」、添付ファイル名を「Private Message(個人的なメッセージ)」や「Confidential Message(極秘メッセージ)」などとすることで、受信者に添付ファイルを開かせようとしているという(図2)。