米国際貿易委員会(ITC)は,フィンランドのNokiaとその米国法人が米国で販売中のWCDMA方式第3世代(3G)携帯電話機について,米InterDigital Communicationsの特許を侵害しているかどうか調査する。ITCが米国時間9月5日に明らかにしたもの。調査は開始から45日以内に完了する見通し。

 ITCの調査は,InterDigital Communicationsと米InterDigital Technologyが2007年8月7日に行った申し立てにもとづく。両社の親会社である米InterDigitalによると,Nokia側はInterDigital側の特許2件を侵害して「N75」などの3G対応の携帯電話機や部品を開発して米国に輸出,米国内で販売したという。InterDigitalは恒久的な特許侵害品の輸入差し止めと販売禁止を求めている。

 InterDigitalは,デラウエア州米連邦地方裁判所でも,対Nokia特許侵害訴訟を起こしている。

 なおInterDigitalとNokiaは2006年,Nokiaが第2世代(2G)携帯電話技術に関する特許ライセンス料として2億5300万ドル支払うことで合意している(関連記事:フィンランドNokia,特許論争で2億5300万ドルの支払いに合意)。

[発表資料(ITC)]
[発表資料(InterDigital)]