米Palmは,2007年夏にリリースする予定だったLinuxモバイル・コンピュータ「Foleo」の開発を中止した。PalmのCEOであるEd Colligan氏が米国時間9月4日,同社の公式ブログへの投稿で明らかにしたもの。

 Foleoは,Palmが2007年5月に発表した新型モバイル・コンピュータ。Palm OSやWindows Mobileベースのスマートフォンと無線接続して連携できることから,Palmは“スマートフォン・コンパニオン”と呼んでいた(関連記事:Palmの“スマートフォン・コンパニオン”「Foleo」は傑作か失敗作か)。

 形状はノート・パソコンと同様のクラムシェル型で,10インチの画面とフルサイズのキーボードを備える。Wi-FiおよびBluetoothによる通信が可能。重さは約1.13kgで,バッテリ駆動時間は約5時間。OSはLinux。2007年夏に出荷する予定だった。

 Foleoの開発を中止する理由として,Palmは単一の次世代プラットフォームと同プラットフォーム・ベースのスマートフォンの開発に注力することを挙げた。またColligan氏は「社内評価や初期段階の市場フィードバックから,Foleoを世界展開するにはまだ多くの改良が必要であることが分かった。現在の当社は,本流でないプラットフォームにこれだけの改良を施すことなど不可能な状況にある」と述べる。

 今後の開発体制について,Colligan氏は「米MicrosoftとWindows Mobileベースの製品開発を引き続き取り組むが,当社の独自開発するプラットフォームは1種類に絞る」としている。仮に「Foleo II」を開発する場合は,Palmの次世代プラットフォーム・ベースになるという。

[Colligan氏の投稿]