既存のパソコンをシンクライアントに変えるUSBメモリー「wizpy Style TC703」
既存のパソコンをシンクライアントに変えるUSBメモリー「wizpy Style TC703」
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シンクライアントソフトを起動してWindows環境を立ち上げた画面
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 ターボリナックスは2007年8月29日、既存のパソコンをシンクライアントとして利用できる新製品「wizpy Style Secure Solution」を発表した。2007年9月下旬より販売を開始する。

 wizpy Style Secure Solutionは、サーバー用のシンクライアントソフトウエアと、USBメモリー「wizpy Style TC703」を組み合わせたセット製品。wizpy Style TC703にはLinux OSとクライアント用のシンクライアントソフトウエアが搭載されている。wizpy Style TC703をパソコンに接続するとLinux OSが起動する。その状態でクライアント用シンクライアントソフトウエアを起動すると、サーバー側のシンクライアントソフトウエアにアクセスし、サーバー側にあるアプリケーションが実行可能となる。対応するサーバーは、Windows Server 2003など。

 そもそもシンクライアントとは、ハードディスクやCD-ROMなどを内蔵しないクライアント専用のコンピューターのこと。これを使うメリットは、サーバー側にOfficeソフトなどを置いておけば、クライアント側はそれを利用できる点にある。ソフトのライセンスはクライアントの数だけ必要となるが、クライアントのパソコンを使うユーザーが勝手にソフトをインストールしたり、バージョンを変更したりすることがないため、運用管理が容易になる。また、データをサーバー側で集中して管理するため、データの漏えいもある程度防ぎやすくなる。

 wizpy Style TC703の場合は、既存のパソコンをシンクライアントに変身させる。クライアントとなるパソコンは、ハードディスクを持っているが、そこにはデータが残らない。もちろん、wizpy Style TC703自体へのコピーや外部記憶媒体への書き込み、印刷も抑止できる。

 また、wizpy Style Secure Solutionのメリットは、既存のパソコンを活用できるため、新たにシンクライアントを購入するよりも安く済むことだ。価格は1サーバー分のライセンス料とwizpy Style TC703を10本セットにした基本構成で46万1650円となる。

 サーバーやパソコンの数に合わせて、最適な構成で見積もりを依頼することもできる。また、2007年度中にはwizpy Style TC703に指紋認証デバイスを搭載するといったカスタマイズも可能になるという。