米Microsoftは,「Windows Vista」用サービス・パック「Service Pack(SP)1」のベータ版を数週間後に限定リリースする。Microsoft製品マネージャのNick White氏が米国時間8月29日,Windows Vista関連ブログへの投稿で明らかにしたもの。製造段階(RTM:Release To Manufacturing)への移行は2008年第1四半期の予定。

 SP1について,White氏は「新機能を提供するための手段として作らなかった」と説明する。SP1は,信頼性と性能に関する問題を解決するほか,新たなハードウエアと標準技術への対応を主な目的とする(関連記事:MicrosoftがWindows XP/Vista用サービス・パックの限定的なテストを開始)。

 詳細を紹介しているMicrosoftのブログ記事によると,SP1のサイズはx86プロセサ向けが1Gバイト。Windows Vistaへの適用時には,作業用としてハードディスク装置にx86プロセサ向けで7Gバイト,x64プロセサ向けで12Gバイトの空き領域が必要。ただし,作業領域のほとんどは適用後に開放する。また,大量のファイルを変更するため,Window Vistaのイメージ・ファイルには適用できない。

 MicrosoftのWindowsコアOS部門担当の上級副社長であるJon DeVaan氏によると,SP1の正式版リリースは2008年第1四半期を目標としているが,具体的な時期はテスターからのフィードバックなどに左右されるという。ベータ版のテストには1万人以上が参加する。

 米メディア(InfoWorld)によると,Windows Vistaの累積販売数は約6000万本で,企業向けボリューム・ライセンスによる販売は4200万本という(関連記事:「Windows Vista」の販売本数が6000万本に)。

 別の米メディア(CNET News.com)は,「Windows XP」用サービス・パック「SP3」のベータ版もWindows Vista SP1ベータ版と同時期にリリースされると報じている。このSP3は,Windows XP向けとして最後の大規模アップデートになるという。

[White氏の投稿]
[Windows Vista SP1の詳細]
[DeVaan氏のコメント]