ニイウスコーは8月29日、末貞郁夫代表取締役会長を含む全取締役が退任すると発表した。医療事業の撤退などから、「07年6月期の連結決算で多額の特別損失を計上したことの責任を取った」(広報室)という。末貞氏は今後、ニイウスの経営には関わらない。

 新しい社長には野村総合研究所の大野健取締役が就任する予定で、会長職は置かない。9月末の定時株主総会で割方美奈子現社長が退任し、10月下旬の臨時株主総会で現会長の末貞氏が退任する見通し。

 ニイウスは07年6月期の連結決算で、603億円の売り上げに対して291億円の特別損失を計上した。同期の純利益は302億円の赤字となり、純資産が約40億円のマイナスとなる。そのため投資会社であるロングリーチグループなどに第三者割り当てを実施する考え。10月末の臨時株主総会で認められると、「ロングリーチグループが発行済み株式の67%を握る筆頭株主となる」という。