ニイウス コーは2007年6月期連結決算で291億円の特別損失を計上した。結果、売上高は対前期比21.8%減の603億9000万円で大幅減収となり、当期純利益では302億6500万円の赤字を計上した。

 ディーラービジネスを中核事業としてきた同社はハードやソフトの急速な価格下落を背景に、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)事業などサービスビジネスへの転換を進めてきた。データセンター設備などに数百億円規模の投資を行い、金融機関や医療機関向けのアプリケーションをASP形式で提供する体制を整えていた。だが金融機関向けサービスの立ち上がりが大幅に遅れ、医療機関向けサービスについても採算性が悪化。医療機関向けのサービス事業については全面撤退を決定している。

 事業不振を背景に、同社は10月下旬の臨時株主総会を経て末貞郁夫代表取締役会長以下、全取締役が退任し、新CEOに野村総合研究所の大野健取締役を招へいすると発表。また約40億円の債務超過に陥ることから、ロングリーチグループおよびフェニックス・キャピタルを引受先として、総額約200億円の第三者割当増資を実施する。