富士通の藤井泰ソフトウェア事業本部のアプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部長
富士通の藤井泰ソフトウェア事業本部のアプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部長
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 「Ajaxアプリケーションの開発に『Interstage Interaction Manager』を使用することで、JavaScriptの記述量を減らすなど開発工数を従来から6割削減できる」。富士通の藤井泰ソフトウェア事業本部アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部長(写真)は8月28日、Webアプリケーションを効率的に開発・利用するためのAjaxフレームワーク、Interstage Interaction Managerの製品説明会でこのように述べた。

 Interstage Interaction ManagerでAjaxアプリケーションを開発する場合、スプレッドシートやタブパネルなどを画面表示する「画面部品」と、テキスト入力個所へのフォーカス移動や、入力を自動補完するなどの機能を持つ「機能部品」を組み合わせて使う。開発工数が削減できるとともに、「従来は2つの部品を区別していなかったため、機能を追加する場合、プログラムの修正が多くの部分に及んでいた。Interstage Interaction Managerは、新たに機能部品を追加した場合、画面部品には修正の必要がない」(藤井事業部長)という。

 Ajaxアプリケーションは「従来のWebアプリケーションにおけるレスポンスの遅さや、クライアント・サーバー・システムにおけるアプリケーション管理コストなどの問題を解決する」(藤井事業部長)。だが、Ajaxアプリケーションの開発は、JavaScriptやHTTP非同期通信に関する専門的な知識が必要なため難易度が高いという問題があった。

 富士通によると、NECや日立など他の大手ベンダーはAjaxフレームワーク製品を販売していないという。オープンソース・ソフトウエアには「prototype」など競合するAjaxフレームワークがあるが、「開発における使い安さや信頼性などの点で優位性がある」(富士通広報)。

 Interstage Interaction Managerは、1CPU当たり260万円の「プロセッサライセンス」と、20ユーザー当たり8万円、サーバーライセンス45万円の「ユーザライセンス」の2つの価格体系があり、購入する際にどちらかを選択できる。現在、サーバーOSは「Windows Server2003」、「Windows 2000 Server」に対応しており、来月以降「Solaris」にも対応した製品を出荷する予定だという。