写真1 中越沖地震における通信回線の被災状況
写真1 中越沖地震における通信回線の被災状況
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写真2 NTT東日本の東方災害対策室長
写真2 NTT東日本の東方災害対策室長
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 NTT東日本は8月28日、中越沖地震など災害に対する対策について記者説明会を開催(写真1、2)。東方幸雄災害対策室室長は、災害時の業務をコンピュータで支援する新システムの導入を明らかにした。

 名称は「災害時ナビゲーションシステム」。「10月にもプロトタイプを完成させ、2008年度に稼働させたい」(東方室長)という。地震や水害、火災、原子力の事故といった防災にかかわる業務のシナリオを策定して登録。コンピュータがシナリオに沿った指示を各担当者に出していく。

 システムのメリットについて東方室長は「作業の漏れがなくなるだけでなく、災害対策の担当者やグループがどこまで対応を済ませたのかを一覧できること」と説明する。災害対策の担当者はパソコン画面へのポップアップと、携帯電話の一斉同報サービスで指示を受信。指示された作業を終えた時点でシステムに状況を入力していく。

 このほか、気象庁などから受信した災害状況を社内に自動放送したり、自治体や報道機関などへの連絡文を電子メールやファクシミリで自動送信することも検討している。

 災害時ナビゲーションシステムはNTTがグループ内で開発しているもの。今回、NTT東がパイロット的に導入するが、他のグループ企業での展開やグループ外への販売も視野に入れている。

 なお、この7月に発生した中越沖地震では管路やマンホールが中心に破損し、約15億円の被害を受けたという。

■変更履歴
当初、中越沖地震の被害額を約30億円としていましたが、正しくは約15億円です。04年の中越地震の被害額が約30億円でした。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。 [2008/08/29 17:45]