ウィルコムは8月27日,PHS音声端末によるWeb閲覧の体感速度を向上させる「高速化サービス」を拡張し,体感速度をさらに向上させると発表した。9月中をめどに提供を開始する予定だ。PHS端末「WX320K」(京セラ製),「WX320KR」(同),「WX321J」(日本無線製)が対象で,月額料金は315円となる。

 高速化サービスは,画像の圧縮や通信プロトコルの最適化により,Webページの表示までにかかる時間を短縮するというもの。現在はWeb閲覧の体感速度を最大2倍に向上させるサービスを提供中だが,新サービスではWeb表示速度をさらに高速化して,サービスを利用しない場合に比べて体感速度を最大4倍に向上させる。

 新サービスで体感速度を向上できるのは,音声端末に搭載したブラウザに新たなプラグインを追加するため。端末のローカルにあるプラグインと,ウィルコムのデータ・センターにある高速化サービスのサーバーを連携させることで,画像圧縮や通信プロトコルを機種ごとにさらに最適化する。高速化の手法としては,ウィルコムのPHSカード端末向け高速化サービス「MEGA PLUS」や,スマートフォン「W-ZERO3」向けの高速化サービスに近い。

 端末にインストールするプラグインは,米バイトモバイルが提供する技術を利用する。WX320K,WX320KRが搭載する「Opera」,WX321Jが搭載する「NetFront Browser」の,それぞれのブラウザにプラグインを用意した。なお,NetFront Browserを開発するACCESSは,米バイトモバイルとの提携を発表済み。さらに本日,ウィルコム向けに高速化対応したNetFront Browserを納入したことを発表している。

 9月にサービスを開始する3機種以外にも,新サービスを適用していく予定だ。まず10月には「WX320T」(東芝製)を対応させる。その他の機種についても「検討を進めている」(ウィルコム)としている。

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