ソニーは8月27日、元・富士通経営執行役常務の安京洙(アン・キョンスー)氏(55)が9月18日付で業務執行役員に就任する役員人事を発表した。安氏はEVP(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)B2Bソリューション事業本部長とソニーコリア会長を兼ねる。

 安氏は富士通時代、日本と中国を除くアジア・パシフィック地域の事業を管轄する「APAC総代表」と韓国富士通の会長を兼務していたが、8月20日付で退任した。富士通の現役役員が他社に移るのは、最近では元・経営執行役の諸星俊男氏(54)が7月1日付でEMCジャパンの社長に転じたのに続いて2人目。

 国内のIT業界では、日本IBMの幹部が外資系ITベンダーの日本法人のトップなどに転じるケースは多かった。だが、富士通の現役役員で、しかも2人続けてというケースは「過去にない」(富士通関係者)という。