島根大学は2007年10月から,後期の授業としてまつもとゆきひろ氏らRubyの第一人者がリレー形式で講義するRubyプログラミングの講義を開始する。登壇するのはまつもと氏のほか,日本Rubyの会会長でツインスパークの高橋征義氏,Ruby次期版に採用される仮想マシンを開発している東京大学の笹田耕一氏,チェンジビジョン取締役社長の平鍋健児氏,「JavaからRubyへ」の翻訳などで知られる角谷信太郎氏,Ruby on Railsを利用したアプリケーションのコンテスト「Drecom Award on Rails」で大賞を受賞した大場寧子氏,サン・マイクロシステムズの下道高志氏,ネットワーク応用通信研究所の喜多川豪氏ら。主任担当教官は島根大学法文学部教授 総合情報処理センター長でしまねOSS協議会(関連記事)の副会長も務める野田哲夫氏である。

 島根大学では2007年前期,まつもと氏も登壇する「情報と地域-オープンソースと地域振興」と題する講義を行い,テキストも公開している(関連記事)。後期では「島根県,松江市にとって『地域資源』と考えられる」Rubyに関する,より本格的な教育を行う。また,プログラミングだけでなく,Rubyにかかわる開発者,エンジニアの講義を聞くことで「Rubyやオブジェクト指向言語の今後の発展,活用の可能性について探る」としている。

 講義スケジュール予定は以下のとおり。

第1回 10月12日(金) ガイダンス・オープンソースとRuby 野田 哲夫・縄手 雅彦
第2回 10月19日(金) Rubyプログラミング入門1 喜多川 豪
第3回 10月26日(金) Rubyプログラミング入門2 喜多川 豪
第4回 11月2日(金) Rubyプログラミング入門3 喜多川 豪
第5回 11月9日(金) Ruby on RailsによるWebAP開発 大場 寧子
第6回 11月16日(金) JavaからRubyへ 角谷 信太郎
第7回 11月22日(木) Rubyの技 高橋 征義
第8回 11月30日(金) JRuby:JavaとRubyの融合 下道 高志
第9回 12月7日(金) Ruby on Rails応用1 喜多川 豪
第10回 12月14日(金) Ruby on Rails応用2 喜多川 豪
第11回 12月21日(金 Ruby1.9の実装と今後 笹田 耕一
第12回 1月11日(金) Rubyによるアジャイル開発 平鍋 健児
第13回 1月16日(水) Ruby on Rails応用3 喜多川 豪
第14回 1月25日(金) Rubyの今後 まつもと ゆきひろ
第15回 2月1日(金) 試験 野田 哲夫・縄手 雅彦

◎関連資料
特別講義(Rubyプログラミング)シラバス(島根大学)
「情報と地域-オープンソースと地域振興」テキスト(島根大学)