フィンランドNokiaと米Microsoftは,Nokia製携帯電話機のユーザーに各種「Windows Live」サービスを提供するために提携した。両社は8月22日,この提携にともなうサービスを開始し,11カ国でモバイル・アプリケーション用Windows Liveスイートの初版がアクセス可能となった。ただし,同サービスに対応する携帯電話機は一部機種に限られており,米国ユーザーはまだ対象に含まれていない(関連記事:Nokiaケータイ向けWindows Liveサービス,まず欧州など11カ国で開始)。

 Microsoft上級副社長のSteve Berkowitz氏は「Nokia製デバイスからWindows Liveサービスを利用可能としたことで,優れたモバイル機能の提供とオンライン活動範囲の拡大というわれわれの取り組みを具体的に示し,パソコンから携帯電話機への移行を進める」と述べた。「Nokiaとの協力により,Windows Liveを通じて提供するメリットを様々なタイプの消費者に届けられる。そしてユーザーは,事実上どこからでも情報やほかのユーザーにたやすくアクセスできる」(Berkowitz氏)。

 スマートフォン「Nokia S60」のほか,互換性のある「Nokia N73」「同N80 Internet Edition」「同N95」「同N76」「同N93i」のユーザーは,すでに「Windows Live Hotmail」「Windows Live Messenger」「Windows Live Contacts」「Windows Live Spaces」のモバイル版で構成される新たなWindows Liveツール・スイートをダウンロードできる。「Nokia Series 40」の購入者も,2008年に同サービスが利用可能となる。

 当初このツール・スイートは試用版として無償で提供するが,2007年末には有料の会員制サービスに変える。Microsoftによると,同サービスを利用するには約2ユーロ(約2.73ドル)の月額費用に加え,携帯電話キャリアから課金されるデータ通信費用が必要になる予定という。なお,Nokiaは世界最大の携帯電話機メーカーである。