キヤノンは2007年8月20日、レンズ交換式のデジタル一眼レフカメラ「EOSシリーズ」を2機種発表した。ミドルクラスの「EOS 40D」と、プロ写真家向けの「EOS-1Ds Mark III」だ。
「EOS 40D」は「EOS 30D」の後継機種で、1010万画素のCMOSセンサーに加え、秒間約6.5コマの高速連写機能を備える。従来機種から液晶を3型に大型化し、液晶を見ながら撮影できる「ライブビュー」機能を追加した。改良された9点AFやより見やすくなったファインダーなど、基本性能を向上させている。
発売日は8月31日で価格はオープン。予想実勢価格はカメラ本体が15万円前後。手ぶれ補正機能を搭載する交換レンズが付属するキットも2つ用意し、「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」が付属するキットは20万円前後、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」が付属するキットは17万円前後(9月下旬発売)。
EOS 40Dは、プロ写真家のサブ機、アマチュア写真家の本命機としてだけでなく、写真に目覚めた50代の団塊世代のエントリーユーザーもターゲットにしている。これに合わせて、イメージキャラクターも世界で活躍する俳優の渡辺謙を起用。9月よりテレビ、新聞、雑誌、Webなどで大規模な広告展開を予定している。
発表会場では、「40Dはミドルクラスの市場を拡大させる起爆剤となる。40DとKissで2007年9~12月期のデジタル一眼レフシェアは50%以上を狙う。前半戦はニコンに負けたが、今年は“まくりの年”。年間シェアは5年連続のトップを維持する」(キヤノンマーケティングジャパンの芦澤光二専務取締役コンスーマイメージカンパニープレジデント)と力強い発言も出た。
一方、プロ写真家向けの「EOS-1Ds Mark III」は、35mmフルサイズのCMOSセンサーを搭載する。画素数は2110万。秒間約5コマの連写機能やライブビュー機能などを備える。発売日は11月下旬、価格はオープン。前モデルの「EOS-1Ds Mark II」と同程度の実勢価格、90万円前後になる見込みだ。